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2015年10月21日 (水)

補足 評価の前提

マンションの価値とは、住み続けることによって明らかにされる、と考えるべ
きだが、それは、住み続けるのは、住む価値があると居住者が評価して居ると
いう意味でもある。
 そうなると、当然ながら、評価には時間が必要になる。どのくらい必要か。
たぶん、最低でも30年は必要だろう。様々なことを経験して、なんとか乗り
越えた30年、それ以上の価値はあり得ない。
 勿論、だからといって、最後まで住むべきだということではない。その後転
居しても、一つのマンションに30余年以上住み続けたと言うことに意味があ
るのだ。たぶん、先輩諸兄はお気づきだろうが、会社つとめと全く同じなのだ。
其のマンションに住み続けた年数はまさに其の人の人生なのだ。
 そうなると、新築分譲時のマンションは評価できなくなるが、これから人が
住むのだから、評価以前の段階なのはむしろ当然だろう。
 だから、売買価格にこだわるしか無いのだが、買う価値と住み続ける価値は
別のコトだ。住むつもりはなくても買う人が居ることを思えば、これも当たり
前のことだろう。
 着任前に、現場は築28年と会社から聞かされたときは、そんな古い現場な
のかと失望した。が、行って見ると、汚れはそれなりにあるにしても、決して
ボロボロではなく、まあいいかという印象だった。築28年と言うことは、建
設期間を年数に加えるなら、設計は30年以上前と言うことになる。30年前
の基準だから設備もそれなりのレベルである。そして居住者の年代もかなり高
い人が多い。つまり、年配の居住者は、ほぼ全員が新築分譲時から住み続けて
いるわけで、言わば、マンションとともに年月を過ごしてきた人と見なして良
いだろう。現場に慣れて余裕が出てきてからそういう人たちを改めて観ると、
マンション内でのその人たちの雰囲気はなかなか良いものが感じられた。人と
マンションの雰囲気が一つに成って居ると言っても良い。
 中古で購入して入居した人、賃貸で入っている人たちは、勿論全然雰囲気も
スタイルも違うが、それは当然だろう。
 管理人としては、言わばそのマンション生え抜きの居住者というのは、必ず
しも付き合いやすい人ばかりではない。ある意味ではうるさい。しかし、限度
を心得ている、と言うことは信頼して良い。そうでなければ、今日のレベルか
らすればやや不便なマンションに住み続け、しかも別に出て行きたいとも思わ
ず、少なくとも表面的には坦坦と住み続けることなど出来るわけがないからだ。
生え抜きの人は、そのマンションの難しさも分かっている。
 それでは、そういう事実から導き出せる結論はどう言うものになるのか。
 マンションの評価、価値には、普遍性というものはあり得ない、と言うこと
である。



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