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2015年3月14日 (土)

補足 総論

総論として、マンション管理人とはそもそもどういう仕事なのか、考えて
みたい。 
定年後の仕事、あるいは、2番目、3番目の仕事として考えた人は少なくな
いと思う。誰でも一度は考える仕事、と言って良いかもしれない。応募に当
たっての条件はほとんど無いから、その意味では、門は開かれている、と言
える。要するに、誰でも出来る、誰でも応募できる仕事、と言うわけだ。
 しかし、言うまでもないだろうが、誰でも出来る、誰でも始められる、と
いうことと、続く、続けられる、のは別の話だ。このことは、実際に現場で
管理人を始めてみれはすぐ分かるだろう。仕事、である以上当然、と言えば
それまでだし、他の仕事でもそうだろうが。
 それはともかく、誰でもいい、と言う意味は、言われたことをしていれば
良いと言うことだろう。そのとき、誰から言われたのか、つまり居住者から
言われたこと、言われた時にどう対応するか。それについての管理会社の考
えが、きわめて曖昧、という難点がある。
 何をどうするかとかの指示は、管理会社の担当を通じて流れてくるわけだ
が、担当とは電話でやりとりするのが普通だ。しかし、ホテルや病院やその
他の様々な施設では、人と接するのは末端のパート、派遣のひとであろうと、
責任者は必ず現場のどこかに居る。つまり、マンションという現場は、じつ
は、責任者が不在なのだ。管理組合の役員が全員定年後の暇人としても、常
に在宅ではないだろう。しかし、居住者とは、毎日接する。接する頻度が高
くなれば、当然会話も始まり、そしていろいろ言ってくるようになるだろう。
清掃や巡回が仕事で、居住者に何かのサービスをする為に現場に居るのでは
ないのに、いつの間にかそれが逆転してゆくような感覚になるのは、ひとえ
に、居住者と接する機会が増えるからだ。そしてその接する機会は、長く勤
務するほど増えてゆく。
 管理人を始める前に、研修が在ると思う。そのとき、様々な居住者にまつ
わるトラブルやそれへの対応も触れるだろう。しかし、肝心な事は伏せられ
ている。
 すなわち、担当と接する頻度のように、居住者とはできる限り接しないよ
うにすること。そうすれば、居住者からなにかを頼まれたりする回数は減る
はずだ。そしてそのためには、できるかぎり管理室には居ないこと。
 以上のような趣旨を言える研修担当は、居ない。
 すなわち、マンション管理人は誰でも出来るが、どのようにやっても良い
わけではなく、しかも、何がどうダメなのか管理会社の担当も、担当の上司
も、要するに誰にも本音で説明出来ない、というきわめて曖昧な仕事なのだ。
 だから、その曖昧さを逆用出来るなら、肉体的な疲労はともかく、まさに、
なんとでもなるし、なんでもない仕事となる。曖昧だからといって、真面目
に突き詰めて考えてはならない仕事なのだ。曖昧だからこそ、出来るのだ。



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