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2014年11月21日 (金)

188 管理人の孤独

管理人は独りぼっち、ということは、ある意味では、みんな経験している
だろう。イザとなると、管理会社、担当、管理組合、みんな逃げてしまって、
管理人だけが取り残される、等と言うことはよくあることだから。
 しかし、ここで考えるのは、そういうことではない。管理人と居住者は、
なんの契約関係もない、と言うことなのである。そして、契約関係が無いと
いうことは、権利義務関係も全く無い、という意味である。そしてそのよう
な、誰かと対等(対等、ということが一番のポイント)な立場で協力関係、
あるいは何かのつながりも結び得ない場所に、ぽつんと配置されるが管理人
なのだ。独りぼっち、とはそのことなのだ。
 さて、問題の根源は居住者、と述べたが、それは諸悪の根源と言うことで
はなく、日常生活から引き起こされる問題のことである。すなわち、問題の
根源は、居住者の生活と建物の管理、の関係の問題、と言い直すとが出来る。
それは、更に言い換えて、要するに、どちらが基準でどちらが優先するのか
の問題、と言えばわかり易くなるだろう。
 居住者とすれば、住むために購入したのだから生活優先に決まっている、
と言うかも知れない。しかし、生活も、建物が正常であっての話、と言えば、
建物管理が優先する、と言い返せる。さて、どちらになるのか。
 管理人には、そういう選択の問題は起きない。管理人は、居住者の生活支
援のために管理室に居るのではないからだ。管理人の本務は建物管理である。
管理人の仕事は、建物管理だけ、である。
 すなわち、どうして良いのか分からないのは、じつは居住者だ。しかし、
毎日の生活は待ったなし。そのために生活優先はやむを得ない、とは言える。
 いずれにしろ、この二つの関係はきわめてやっかいである。両立できるの
か、させるべきなのか、どう折り合いをつけるか、そのことからして答えが
ない。そしてそこに、管理人という存在が絡んでくる。
 つまり、居住者は、どうして良いか分からないときは、管理人の責任で何
とかしろ、と言って持ち込む。
 その意味で、管理人は、居住者の混乱の巻き添えにされ、振り回される。
 混乱しているのは居住者であって、管理人ではない。だが、そうだからこ
そ、管理人は当惑せざるを得ない。混乱を納め、考えをまとめるのは居住者
本人だ。つまり、自分の問題なのだから、自分で答えを見つけるしかない。
しかし、居住者本人は、自分が間違っている、混乱している、混同している、
などとは気がつかない。本人の問題であることを気がつかないとき、他人で
ある管理人が手助け出来るわけはない。したがって、管理人が説得出来るも
のではないし、管理人に打つ手はない。
 そして、その意味でも、管理人は、孤独、独りぼっちである。



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