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2014年5月28日 (水)

165 曖昧なる巡回

いわゆる世間一般のイメージは、マンション管理という仕事の本質よりも、
管理人とかいう人、言わば、仕事よりも人のタイプ、のイメージだと思う。
だから、極論を言えば、管理人の仕事としてイメージされていることは全て
間違っている。そこで、実際に仕事として始めて見ると、どこまで、という
境目がきわめて曖昧で、とらえどころが無く、要するに、何となく、という
面が多いことが分かる。
 そして、管理人の作業の中で、もっとも曖昧なのが、巡回だ。だから、曖
昧さで最も管理人らしい仕事は巡回、になる。そしてそれは、管理人の本務
は巡回、という当ブログの考えと、なぜか同じ結論だ。
 とにかく一回りしてくる、そこまでは分かる。では、回ってきたけど、で、
どうなるの、どうするの、となったとき、誠にとらえどころが無くなるのだ。
回って帰ってきた。だから終わり、となるしかない。
 そういう巡回の曖昧さ、とは何なのか。じつは、その曖昧さとは、管理会
社の曖昧さなのだ。管理人が途方に暮れても当然だろう。
 外壁タイルがはげ落ちた場合なら、危険はあるし、見た目も悪い。外見だ
から、居住者も気がつき、電話するかも知れない。いずれにしろ、管理会社
は対応し、修復工事を手配するはずだ。しかし、逆から言えば、修復まで進
むのはそのケースだけだ。
 管見の範囲では、コンクリート面、廊下や天井のひび割れの場合、即補修
したという話は聞いたことがない。築年数次第だが、ひび割れをすべて補修
していたら、毎月の修繕補修金の積み立てを10倍にしても足りないだろう。
つまり、巡回で気がついて報告した。でも、それっきり。そのうち、この程
度じゃあ報告しても無駄だな、と思うようになる。剥落だけ報告しよう、と
なってもおかしくない。巡回してきたけど、剥落はなかった、おわり。
 もちろん、管理会社は、剥落以外は報告不要、等と明言しているわけでは
ない。研修でも、劣化の状況についてはそれなりに説明はしているはずだ。
しかし、肝心な、対応の流れについては、実は何の説明もしていない。
 補修費用は管理組合、つまりは居住者の負担だから、じつは、管理会社は
何も決められない。だからこそ、報告・提案しなければならない。そしてそ
のためには、管理人からの報告が不可欠なのは自明なのだが。
 まあ、営業としては、個別対応よりも、10年単位の大規模修繕に組み込
む方が効率的だしうまみもあるだろう。その意味では、緊急性があるもの、
事故防止のため以外の補修は先送り、がベストかも知れない。
 じつは、先送りと曖昧さは別の話だ。正確に把握しているからこその先送
りなのだが、管理会社は、そこを勘違いしているようだ。長い目では、どち
らが儲かるのか、損得をもっと厳密に計算すべきだろう。


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