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2012年10月21日 (日)

088 現場の本務

管理人の本務は建物管理員という仕事だが、もう少し説明しておこう。50
階超の大規模タワーを想定してもらえば分かりやすい。ある現場では、管理室
には、管理員のほかに、事務担当者、管理会社社員、コンシェルジュ、が配置
されていると聞く。そしてべつの詰め所になるが、清掃員(もちろんそれなり
の人数)、警備員が居る。
 さて、この現場では、管理員は何をしているか。事務は事務員、居住者応対
は管理会社社員、その他サービス取り次ぎ・案内はコンシェルジュがするだろ
う。残りは何か。巡回だ。これで決まりだろう。
 もし、管理人は本来は事務のためであれば、事務員ではなく、巡回員を配置
するはずだ。居住者応対が管理人の仕事でも同じ。巡回員を配置しないのは、
それが管理員の仕事だから、と考えるしか無いだろう。
 念のために言えば、地下3階から50何階そして屋上塔屋まで、の巡回とな
ると半端ではない。2時間で終わるかどうか。夏は汗だくだ。午前と午後の二
回だけでも、勤務時間の半分は超える。管理員も当然複数のはずだ。たかが巡
回、ではない。巡回という仕事をなめてはならない。
 別の角度から言うとこうなる。建物は完工から劣化が始まる。人が住むかど
うかは関係ない。すなわち、完工して引き渡しを受けた時から、建物管理は必
要になり、始まる。このことは、新規分譲のパンフレットを見れば分かる。誰
が買って住むのか決まっていないのに、管理会社は既に決まっている。なぜか、
である。
 一方、清掃と、居住者応対は、人が住み始めてからの仕事だ。ただし全員退
去すれば、その時点で日常清掃も終了する。しかし、建物管理は終わらない。
板で囲われていても、○○不動産管理物件、等と表示されているのが普通。建
物がある限り、建物管理は必要。最初から最後まで必要な仕事だからこそ、管
理人の本務なのである。
 建物としての機能が不完全ならば、マンション生活は成り立たない。居住者
からの不具合の連絡、不具合の苦情の多さは誰でもすぐ経験することだ。マン
ションの主役は断じて居住者ではない。建物である。いわゆるマンションのグ
レードなるものは、どこにあるどういう作りのマンションか、ということでほ
ぼ決まり、どういう人が住んでいるかで決まるわけではない。いわゆる高級マ
ンションで生活している人は、人間としても高級かどうか考えればわかること。
 その意味でも、管理人の本務が建物管理なのは当たり前のことになる。この
ことを間違えてはならない。管理費は管理会社に払っているのではない。管理
組合に払っているのだ。基本から一つ一つ確認してゆけば、ほとんどのことは
わかるはずだと思う。

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