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2012年9月 7日 (金)

082 築年数と管理人

 ここまでの論で明らかなように、論理的には、マンション管理にかんして
は、管理会社・管理人とも完全な部外者で何の義務も責任もない。管理人は、
このことは常に自覚しておくべきだろう。したがって、どんな管理上の問題
でも、管理人が自分の至らないことを反省する必要は無い、という意味だ。
至らないのは、管理人ではなく、居住者に決まっているではないか。
 それはともかく、築30年の物件に配置される、という幸運はまず不可能。
つまり、居住者が管理ということを自覚していない物件に配置されるのが普
通となる。そして、管理人の勤務年数がこれまた短い。10年なんて勤務続
けて居ない。とくに、これから10年、はまず無理。
 すなわち、あるべき管理を経験せずに終わるのが、管理人稼業の現実だ。
ここで分かることは、一生懸命努力しても、実りある結果になる保証は全く
ない、ということだ。その現実を、努力しないことの言い訳に使うのは自由
だが、言い訳にもそれなりの準備と覚悟が必要なことは言っておきたい。
 仕事である以上、努力は常に必要だ。しかし、闇雲に進んでも効果はない。
つまり、なんのためになんの努力をするのか、をハッキリ自覚した上でない
となんの効果も無い。マンション管理人とは、そういう性格の仕事だという
意味である。考えれば考えるほど、管理人の仕事は勘違いしやすい。
 とにかく仕事の間口は広い。いや、広がるばかりかも知れない。間口の広
さとは、実は、管理、が定まらないために、まずは管理人に頼もう、となる
からだ。このことは誰でも現場ですぐ経験することだ。
 しかし、管理人にとっての基本は、現場のマンションが、築30年、つま
りあるべき管理のスタートまでの、どの段階にあるのか、という見極めなの
である。
 ただし、具体的には、何もしなくてよい。なぜなら、時間の経過がすべて
を解決してくれるからだ。時間がすべてを解決しようとしているのだから、
管理人が余計な手出しをして時間の流れを妨げることは許されないのだ。時
間が、マンションと居住者にお裁きを下す。管理人は高所から達観して
いれば良い。とはいえ、短い勤務年数では、自分が勤務している間には結果
を確認できないが、やむを得ない。それが、マンション管理人の宿命である。
 繰り返すが、、何もしなくてよい、というのは、仕事をしなくてよい、サ
ボってよい、ではない。管理、ということがわかっているからこそ、管理人
は時間の流れには逆らわない、という意味だ。
 すなわち、委託契約にない依頼は断る、の徹底だ。意識して何もしない、
というのは余計なことはしないことであって、単にサボることよりずっと
難しいのである。

 以上のような考えを頭の隅に置いて、具体的な毎日の作業を見てゆきたい。

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