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2012年5月28日 (月)

069 鍵管理とは

 

委託契約の中で、管理人の業務として、管理室にある鍵の管理、とハッキ
リ唱われているかどうか。管見の範囲では、明記されているものは見ていな
い。もちろん、勤務が終わって帰宅する前に、鍵ボックスの確認、というこ
とは管理会社からは指示されているはずだ。しかし、それは、厳密に言えば、
鍵管理ではなく、服務規律と考えるべきだろう。
 言うまでも無いが、世の中には鍵管理という業務は実際にある。そして、
察しがつくと思うが、鍵の管理者とは、鍵の利用者、使用者のことではない。
もう言うまでも無いだろうが、管理人の鍵紛失の根本原因は、管理人は使用
者であるからだ。
 鍵の管理とは、何をすることか。建物管理と同様に、常に鍵の保管状況お
よび使用状況を把握していることである。ある時点で鍵ボックスが空であっ
たとしても、誰が何の鍵を持ち出したのか把握していれば良いのだ。
 したがって、夕方退出する前に鍵ボックスを確認したら戻されていない鍵
があるのに気がつき、しかもいつどこで使ったのか記憶が無い、という場合
を考えてみよう。この場合は、数が足りないから管理不十分なのではなく、
どうしたのか思い出せないこと、が管理不十分の本当の意味になるのだ。別
な言い方をすれば、わからないないことが、管理の失敗なのである。
 たとえば汚水ピットに落としてしまった場合。同行者、立ち会い人がいな
ければそこに落としてしまったという証明は難しいから、管理会社や管理組
合が信じるかどうか不明だが、手間暇コストを無視するなら、もちろん探し
出せるから、普通に問題になるような意味での紛失ではない。管理簿にその
旨記載すれば、数は一つ減っても管理状態としては正常。別の言い方をする
なら、鍵の管理は、管理人のミスの記録ではない。
 現実問題として、一人勤務の現場で、管理人のほかに、鍵の管理者を配置
することはあり得ないだろう。とすれば、管理人が兼務するほかは無い。そ
してそれには、鍵の管理とは何のことなのかを明確に指示しなければならな
い。その日の仕事も終わって最後に鍵ボックスを確認することは、鍵管理で
はない。ボックスの中を見なくても分かっているのが、鍵管理なのだ。その
勘違いをそのままにしておいて、いくら通達をながしても、紛失防止はでき
ないだろう。無くさないように気をつけることは鍵管理ではない。無くした
くないなら使わなければ良い。使わないという完璧な対応策があるではない
か。
 それはともかく、最後は、鍵管理とは何することか、という問題になる。
これは、もちろん、管理会社は何をする会社か、管理人は何をする人か、と
いう問題に直結している。
 結論だけ言えば、鍵の管理とは、今、自分はどこの鍵を使っているか、所
持しているか、これを常に自覚していることであろう。常に自問自答する、
と言っても良い。ある意味では、きわめて単純なことである。

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