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2012年1月21日 (土)

052 公私、のまとめ

ここで今まで考えてきた、公と私、とは、管理委託契約からのズレの問題で、
いわゆる常識とかモラルのことではない。委託契約を自覚していなければ、ズ
レも自覚出来ない、そのことだけだ。管理人としては、ズレをある程度認める
方がスムースに進むから、ということもある。
 そしてそれは、管理組合や居住者の無理をいかに断り、かつ、自分はなるべ
くやりたいようにやる為にはどう振る舞えばよいか、という切実な作戦の話な
のだ。
 基本は、相手にルールを守らせるためには、自分がルールから外れることす
るのを見せてはならない事だ。テクニックとしては常識かもしれない。ポイン
トは、してはならない、ではなく、見せてはならない、である。ここを間違え
てはならない。誤解を恐れずに言えば、ルールとは、自分が守るものではなく、
相手に守らせるもの。政治、権力闘争の世界では普通の発想だろう。すなわち、
委託契約はまず管理組合、居住者が守るべきものとなる。
 具体的には、委託契約を楯にして、書いてないことはしない、断る、という
ことだ。そしてそれは、別に、ストレートに振る舞わなくても出来る(もちろ
ん、大上段に断っても良い)。
 例えば、隣の居住者が夜中にベランダでなんかやっているがやめさせろ、と
言ってきたとしよう。まず、前提は、苦情処理は委託契約には含まれていない、
ということ。したがって、対応は簡単。管理会社の担当に伝えます、と答える。
それ以外はあり得ない。 
 苦情を言ってくるとき、相手は興奮していることが多いが、剣幕に負けて、
やらなくても良いこと(やってはならないこと)を約束してはならない。なぜ
なら、約束する権限も義務も無いからだ。
 委託契約に無いのだから、苦情への対応の基本は門前払いだ。誤解を恐れず
に言えば、まじめに応対するべき事ではない。別な言い方をするなら、個人と
して考え、対応してはならない。マンション内のトラブルという公の問題なの
で、つまり、管理会社・管理組合が対応すべきなので、私、を忍び込ませては
ならないのだ。
 管理会社に伝える、というだけの返事に相手は満足しないかも知れない。そ
のときは、独断は禁止されているから、と答えればよい。こういう時の応対の
ポイントは、相手が期待している返事をすることではなく、出来ることしか答
えない、ということだ。答えない、出来ない理由の説明は不要。しても良いが、
興奮していると通じないだろう。説明するとすれば、まず管理会社に伝え、指
示を受けてから、という対応手順のみで、自分の考えではない。もっと言えば、
苦情は、聞く、という対応だけなのだ。
 公、の中に、私、を入れるとどうなるか。苦しむことになるのは、私、だけ、
になる。

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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