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2011年10月14日 (金)

039 あいさつ 3

管理人に対する苦情で一番多いのは、挨拶に関することだという。それは当
然のこと。なぜなら、管理会社の指導がとんちんかんだからだ。的外れの指導
に忠実に従うなら、苦情が無ければむしろ不思議だ。
 挨拶は、言葉の問題ではない。行動の問題なのだ。なぜ会社の研修担当者が
アホかというと、社内では相手の肩書きが分かっているからだ。つまり、相手
が上司か同僚か部下か、みんな分かっている。したがって、必ず挨拶はしなけ
ればならないし、挨拶の言葉遣いも自然と決まる。多少失礼な挨拶されても、
相手が上司なら、苦情は言えないし、言わないだろう。
 もう言うまでも無いだろうが、マンションでは、肩書き、という基準が無い。
年齢・性別・職業、果ては国籍まで全く統一性がない。しかし、研修担当が知
っているのは、実は肩書きという基準のある会社内の世界だけ。つまり、肩書
きを基準に出来ないところでの挨拶は想定外なのだ。現場では本社での研修が
役に立たないのは当然だろう。相手に通じないのなら、丁寧、或いはへりくだ
った言い方も意味がない。お散歩途中の犬に対して、行ってらっしゃいませ、
と言うのはご愛敬だが、感情ある人間の場合、予想外の反応が返ってきたとき、
研修担当者は、どう指導するつもりだろうか。 
 モデルやタレントでないかぎり、見られている、というのは、多分うれしい
ことではない。管理人から挨拶されるのは、管理人から見られているというこ
とだ。挨拶というのは、あなたを(しっかりと?)見ていますよ、という通告
である。歓迎しない、つまり、挨拶されたくないと思う人も当然いるはずだ。
余談になるが、居住者でない人、つまり部外者や不審者に対する挨拶が意味あ
るのは、見ているよ、という通告だからだ。
 その見分けは簡単。前々回に述べたように、管理人の方を見るかどうかであ
る。見ない居住者には、無言の挨拶でよい。その居住者は、見ていることを改
めて気づかせるな、と言っているのだ。挨拶する前にはまず相手を見る訳だが、
見るのは、××号室の○○さんかと認識するためではなく、言葉の挨拶が必要
な人、望む人かどうか、である。どういう言葉遣いをすべきか、という問題と
勘違いしてはならない。
 そしてそれは、管理人として、居住者に対する挨拶で悩むことは何もない、
という意味だ。言葉を掛けるのも挨拶だが、掛けないのも挨拶。迷う余地が無
いだろう。すなわち、マナーとか、言葉遣いの問題として研修のテーマに取り
上げることは無用なのだ。

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