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2011年10月21日 (金)

040 研修総論

新人研修のまとめとして、最後に、場所、について触れておきたい。
 マンション管理員の研修で不思議なのは、現場での研修、という話がないこ
とだ。現場の仕事なのに、なぜ現場での研修が無いのか。場所、人数などの問
題があるのだろうが、一度にやる必要はないだろう。大きな会場にたくさん集
めれば一度に出来るから効率的、と考えるならおしまいだ。研修は講演ではな
い。基準は、効率ではなく効果のはずだ。
 管理人にとって、経験する現場は、多いほどよい。百聞は一見にしかず、こ
れ以上的確な言葉はない。違う現場の違うやり方は、様々なヒント、刺激にな
る。現場仕事のヒントは現場にしかない。本社や研修所での研修でレベルアッ
プがはかれるというなら、例えば三ヶ月間本社に缶詰で教育したら、業界トッ
プのレベルになれるだろう。
 しかし、そんなことはあり得ない。念のために、現場でないと出来ない研修
の例として、ほうきとちり取りの使用法を示したい。それらの使い方を研修で
はやらないだろう。特殊な道具でも何でもなく、自宅の玄関前の掃除とかで、
誰でも何回でも使っているものだ。
 それでは、ほうきといわゆる鉄道ちり取りで、風のある日の清掃をしてみよ
う。台風のような強風では、ゴミがすべて吹き飛ばされているから掃除の必要
はない。したがって、それ以下の風になるが、ちり取りに入れたゴミが風によ
って、なかから再び吹き出されてしまう。細かい砂も同様。そこで、蓋付きの
ちり取りを使うとしても、小さいし、ごみを入れるときは蓋を開けるから、そ
の時中のゴミが吹きき戻されるのは防げない。
 では、無理かというと、風があっても鉄道ちり取りで掃除できるのだ。水を
使えばよいのだ。濡れ落ち葉、ということを思い浮かべれば分かるだろう。
 そのような工夫は現場でないと分からないことなのだ。ついでに言えば、落
ち葉掃除の場合、ほうきの動かしかた、そしてどのくらい力を入れたとき(ど
の程度力を抜いたとき)一番キレイに掃き寄せられるか。そのようなことは座
学では説明できないだろう。たかが落ち葉掃除。しかし、それを完璧に言葉だ
けで研修できる人が研修担当者にいるだろうか。
 ここまで来ればもはや言うまでもないだろうが、現場での研修の場合、講師
はその現場の管理人以外はあり得ない。そこには別の大きな意味もある。すな
わち、研修の講師が務まると言うことは、その管理人の力量の証明にほかなら
い。日頃の工夫の成果を多くの人に見てもらい、認めてもらう。それ以上の励
みはないだろう。お互いにプラスなのだ。レベルアップとはそう言うことであ
る、と具体的に示すべきなのだ。
 そして、その日講師を務めた管理人には、少なくとも当日の講師手当を支給
すべきである。評価はきちんとしなければならない。そうでないと、研修をま
じめに考える人はいなくなるだろう。本気でやるなら、研修とはそういうもの
なのだ。

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