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2011年9月21日 (水)

036 人がいる

 

マンションには人が生活している。そんなことは誰でも知っている。それで
は、それは管理人にとってはどういう意味となるか。居住者と接触がある、と
いうことだ。ここまでは、やはり、一見、自明だ。
 しかし、そこで迷う人がいる。まず、いわゆる口べたと自分で思っている人。
そう言う人には、話すべきことは決まっているから、人と話す練習にちょうど
手頃な仕事だ、と強調しておきたい。どちらかというと、人と話したりするの
が好きじゃない人。こういうタイプには、人というのは、おもしろいもんなん
だよ、それが観察、確認できる仕事だ、と伝えたい。
 それはさておき、みんなが気にするのは、どんな居住者が居るか、だろう。
それはお互い様なのだ。今度来る管理人はどんな人かな、と居住者も思ってい
る。無理を言う居住者、意地悪な居住者はいるか。居るだろう。しかし、職場
にも、意地悪な上司、同僚、ずいぶん居たじゃないか。上司は無理ばかり言っ
てたじゃないか。おなじですよ、と言っておこう。
 職場では意地悪に耐えるしかなかったかもしれない。しかし、耐えるだけで
は修行にもならなかっただろう。マンション管理人は耐える必要はなく、反撃
してかまわない。まさに、人間修行も出来る。また、一人勤務の現場では、い
わゆる職場の人間関係、なんて問題もない。その意味では、かつての職場から
すれば天国かも。まあ、面倒なら、ひたすら頭を下げていれば良いかも。
 自分もマンションに住んでいれば分かるだろうが、仕事や生活スタイルが違
えば隣の人ともなかなか会わない。隣なんだが誰か住んでるのかね、と居住者
から尋ねられるケースもあるほどだ。
 ようするに、マンションにはどんな人が住んでいて何を考えているのか、は
行けばいずれ分かること。現場のことを研修所などであれこれ想像しても始ま
らないのだ。人とは、接触してみなければ分からないではないか。それが、も
っともよく分かる場所がマンションなのだ。あれこれ先回りせず、自分で確か
めること。どのみち、自分のやってきたスタイルでしか、人とは接触できない
のだ。だから、あなたのスタイルでよいから、自分自身で確かめてください、
と教えるべきだ。
 マンションの環境、構造は一つとして同じではないが、居住者の違いはそれ
よりもさらに差が大きい。しかも、入れ替わりがある。まさに現場でないと分
からない。人の住まいとはそういうことなのだ。現場をしらぬ担当者による一
般的な研修の話は、聞き流して良いのだ。

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