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2011年8月28日 (日)

033 建物だから・・

さて、心構え、ということを、建物、居住者の存在に即して考えてみたい。
マンションが建物であることは、あまりに自明なためか、研修では、通り一遍
で終わっているようだ。もちろん、物件ごとに構造が異なることと、それに伴
って設備も異なる。細かいことは、竣工図でも見ないと分からないし、白華に
しても現場で実物見ないとよく分からない、と言う点もあるだろう。
 しかし、巡回、という作業は必ずあるから、どこにどんな設備があるか、く
らいは知っておかないと、どこを巡回して、どこを見るのか、も決められない。
巡回の目的はゴミ拾いなどではなく、点検だからだ。
 建物及び設備は、大げさに言えば、毎日少しずつ劣化している。それを把握
する為の巡回点検だが、果たして、結果が正確に記録されているかどうか。日
報、日誌には、その日も巡回した、と記入されている(巡回点検、という項目
に、チェックマークを書き込む)だろう。巡回順路などは、前任者から引き継
ぐだろうが、クラック、白華の場所まで常に正確に引き継がれているのかどう
か。問題はそこにある。
 つまり、建物の劣化は、日々進行しているのだが、以前の状態が記録されて
いないと、進行の程度が分からないからだ。ある日、突然、このクラックは大
きいから管理会社等に連絡する、というのがほとんどのパターンではないか。
管理会社に連絡する、ということは、把握しているから、とも言えるのだが、
ある日見ても、管理人によっては、この程度はたいしたことない、と思うかも
知れない。
 しかし、進行の程度が問題なのだ。例えば、会社の事務、業務でも、必ず進
捗状況もチェックされる。したがって、建物の劣化も進行状況が問題で、その
為には記録が引き継がれなければならない。以前の状態が分からないと、クラ
ックが1ヶ月で30センチにまでなったのか、3年でそうなったのか判断でき
ない。同じくラックでも、3年でそうなったのと1ヶ月でそうなったのと、ど
ちらが重大か、誰でも分かるだろう。つまり、劣化の場所と、その日の劣化状
況が記録されていなければならないのだが、簡単に言えば、写真で良いのだ。
 研修で教えなければならないのはそのことだ。極論すれば、設備の正確な理
解よりも、なにを見るのか、を教えなければならない。現場任せにしておけば、
何もないのが普通だから、などというレベルになる可能性がある。
 建物管理とは何か。
 つねに建物の状態を把握していて、最低限でも、管理人の巡回範囲のどこか
に何らかの変化が起きたときはすぐ把握して、管理組合や管理会社等に速やか
に連絡すること。そのことはどのような意味でも管理人の基本であろう。 

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