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2011年8月21日 (日)

032 現業だ

 

まず繰り返すが、新人研修で伝えるべき点は3つだけであるが、とくに、管
理人業務とは外の仕事、ということは、まさに心構えの問題であることを示し
ている。そしてこれは全てのマンションの基本だから、これをわすれると、現
場が替わったときにショックを受ける。とくに受け付け事務が主な仕事の現場
から、外仕事の多い現場に変わったときそうだ。社会経験のある旧人に必要な
のは、技術などではない。前職時代の発想を洗い流してもらわねばならないと
いう意味でも、問題は心構えだけなのだ。誰しも、やったことのない仕事、初
めてのやり方、には抵抗がある。しかし、始めてみたらなんと言うこともない。
管理人の仕事に難しいことなど一つもない。ようは、踏み出せるかどうかしか
ないのだ。
 管理人とは現業だ。しかし、完全な、根っからの現業ではない。そこに、前
職での経験を生かす余地がある。管理人は現業だが、しかし、現業一筋、或い
は現業しか経験のない人に向く仕事、ではない。その微妙なところが腕の見せ
所なのだ。現業の経験の無い人だからこそ、まず、現業に徹することによって
可能性が開けてくる、といえばよいだろうか。しかし、現業に徹してみる、と
いうのもそれほど簡単ではない。だからこそ、心構えが必要で、だからこそ研
修が必要なのだ。もちろん、現業には向かない人も居る。そう言う人は管理人
稼業をあきらめてもらうしかない。
 現業というものを一言で言えば、動く、ということだ。そして、動いている
のが分かるように動くこと、これに尽きる。そして、動く、というのは、実際
に体をうごかすことが全てではない。つまり、体を動かすのが嫌いな人にも、
工夫の余地はある、と言うことである。それが研修の急所なのだ。
 動いている、と言う印象を与えるためには、常に動いていなければならない
か。じつは、最初だけだ。つまり、演技が出来るようになるまでだ。あるいは、
居住者が、今度の管理人さんはよく動く、動いてくれる、と思い込んでくれる
迄、だけだ。
 そしてもうひとつ、現業と言うことには意味がある。居住者との関係のこと
だ。居住者との距離、その他諸々の悩みの原点は、管理人という仕事の位置が
定かでないことに基づく。何を基準にどこまで、という線引きが難しいのだ。
そのとき、現業、と言うことが基準線になる。
 自分は現業の担当としてきているだけであるから、そこまでやる必要はない、
と言うような判断がしっかり出来るようになる。現業、ということを意識する
ことによって、断るべき事が断れるようになる、と言っても良い。これがどん
なに大きいことなのか、管理人なら誰でも分かるだろう。

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