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2011年3月14日 (月)

011 災害時・・・

 マンション管理人の応募資格という観点から、資格経験年齢性別問わず、要
するに誰でも応募できる、と言うことに関して、簡単にスケッチしたので、次
は、管理人という仕事そのものについて考えるのが筋道だが、その前に、寄り
道してみたい。
 被災、そして犠牲になられた方々には言葉がないが、災害対応のことである。
 大前提は、管理人は無事、マンション本体の被害も軽微、おおよその状況で、
管理人の家族、自宅地区に大きな被害がなさそうな場合に限っての話だ。そう
でなければ、管理人の仕事どころではない。そういうときは、どうせ管理会社
とも連絡できないのだから、帰ったほうが良い。
 さて、契約上は、管理会社、管理人に災害対応の義務は無い。管理人は救助
隊員、警備隊員ではないからだ。多くの災害の場合、過去何回も指摘されてい
るように、まず電話が事実上使えなくなる。携帯も同様だ。連絡できないと、
報告も手配も出来ない。管理会社も指示出来ない。つまり、事実上、本来の業
務は何も出来なくなるのだが、そのときはなにをするのか、である。
 普通、管理会社や管理人への批判の多くは、よくよく聞いてみると、誤解や
かなり個人的なもので、批判を批判する人、理解してくれる人もいるのだが、
災害時の対応の場合だと、批判は全居住者一致の批判と言うことになるだろう。
 しかしそれは、逆に言えば、それまでの苦情、不評、批判を全てぬぐえる時
でもある。苦情を感謝に逆転できるのだ。そして、これはまさに現場にいる管
理人の一人舞台となるだろう。別に気取るわけではなく、管理会社への電話も
通じなければ、一人で考え、動くしか無い、ということだ。
 やるのは、居住者とのコミュニケーション、それだけだ。他に出来ることは
記録だが、詳細は省略する。具体的なコミュニケーションは、異常ありません
か、お怪我はありませんか、と尋ねるだけでよい。たぶんエレベーターは止ま
っているが、電話が通じないので、運転再開の見通しは不明、何とか連絡つけ
るよう努力するけれどしばらくご辛抱ください、と言っていればよいのだ。い
ちいち言ってられないと思ったら、張り紙しておけばよい。もちろん、中に閉
じ込められていたらそんなこと言ってられないだろうが。
 そのような対応は、何を意味しているのだろうか。マンションの規模にもよ
るだろうが、ようするに、マンション生活の維持には世話人、世話係が必要と
言うことだ。災害時に必要なのは、管理人ではなく、世話人なのだ。そしてこ
れは、管理人業務とは似て非なる仕事だ。もちろん、最近はやりのコンシェル
ジュとか称するものとは発想と次元が異なる。
 それはともかく、世話人、ということは、契約上の管理人業務という視点で
は、事実上評価されない、と言うことだ。これは、現在の管理人業務の本質的
矛盾、と言いたいが、実は、居住者の要望に対応しない管理会社が怠慢と言う
ことに過ぎない。実現の可能性は無いが、理屈の上での解決策は簡単だ。管理
人の他に世話人をおいて、管理料を値上げすればよいのだ。たぶん、居住者は、
世話人配置してくれるならば、管理人はいらない、と言うだろうが・。

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