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2011年3月28日 (月)

013 管理人か個人か・・

 東日本大震災の被災地域にも多くのマンションもあったはず。それを承知で
言うのは心苦しいが、災害対応は、管理人の仕事ではない。これは絶対の前提
だ。ただしそれは、勤務中に起きたときでも何もしなくて良い、という意味で
はない。電話が不通の時は、管理人としてではなく、個人として対応する、と
言う意味なのである。誤解を恐れずに言えば、管理人、管理会社、と言うこと
にとらわれず、自分の判断で、なのだ。ボランティアである。
 もうひとつ、絶対の前提がある。それは、管理人の仕事は管理業務ではない
と言うこと。つまり、マンション管理業務と管理人業務は別のこと。管理人業
務は、管理業務のオプションにすぎない。それは、無人管理も可能なことで分
かるはず。しかし、そこまで明確に認識している人が、どこまでいるか。
 この二つの前提は、災害時は管理会社・管理人という立場、管理人は何をす
べきなのか、等という余計なことにとらわれず、自分の思うことをするのみ、
それだけであることを示唆する。当然、人によって、行動が違うだろうが、そ
れで良いのだ。
 しかし、そのことも、最終的には、管理人の役割の見直しに至るだろう。東
日本大震災は、居住者が管理人の役割について見直すキッカケになるかもしれ
ない。もちろん、それは復興が進んでからの、かなり先の話だろうが、見直し
自体は歓迎すべきことだ。
 居住者の考えは、ある意味では単純だ。つまり、何でも出来る人、何でもや
ってくれる人、だ。これは、今回の災害とは関係なく、以前から本心では期待
していたはずだ。しかし、委託契約にもそんな文言はないし、配属された管理
人を見ればある程度分かるから、この人じゃあ無理だろうな、と悟って言わな
いだけだろう。それが、今時の災害をキッカケに、底流として定着するかもし
れない。何でも出来る人、何でもやってくれる人でなければ、イザと言うとき
の意味がないからだ。そう感じた人はそれなりにいると思う。今回も、どのマ
ンションにも、管理人の行動をしっかり見ている人が必ずいるはずだ。いずれ、
管理会社に何か言うだろう。
 しかし、その要求は、前々回に触れたように、管理人ではなく、世話人の役
割だ。管理人の役割は、ある意味では明快で議論の余地はない。仕事はマンシ
ョンと称される建物の管理で、居住者などは無関係だ。しかし、それを管理会
社と居住者が認識していないから問題になるのだ。
 すなわち、管理人の仕事は、日勤或いは住み込み等で常にマンションに居な
いと出来ないものではない。必要なときにマンションに来れば十分である。た
とえば、弁護士やマンション管理士とかと顧問契約結んでも、弁護士やマンシ
ョン管理士がマンションに常駐するわけではないことと全く同じだ。その説明
が、現実として、管理会社はできるか、居住者は、ハイ、分かりました、と納
得するかどうか、だけなのだが。

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